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造血幹細胞移植について

12/22に主治医の先生から説明を受けた造血幹細胞移植について、病院の資料に基づいて記したいと思います。

造血幹細胞移植というのは骨の内部にある骨髄に存在する造血幹細胞の働きが、何らかの原因で悪くなった患者に対して行なう治療方法の1つとあります。移植といっても臓器移植のように手術的処置で行なうのではなく輸血のような形で行ないます。種類は骨髄移植、末梢血幹細胞移植、臍帯血移植の3つがありますが、いずれにしても他人の造血幹細胞が移植されるので、患者がそれを拒絶しないように(移植される細胞が拒絶されないように)前処置(ゼンショチ)と言いますが、移植日の4~8日前から患者に対して大量の抗がん剤投与や放射線照射を行ないます。

妻はこれまでHyper CVADとMA療法を行なっていて、造血幹細胞を破壊するという意味では同じですが、もっと徹底的に患者が自力での回復ができないところまで行なうことで、移植後の他人の造血幹細胞が患者の骨髄に定着しやすくするのです。患者の造血を担う細胞を入れ替えてしまい全く新しい血液を作り出すようにする治療法と言えます。移植についての説明を受けた後、妻は移植を受ける同意書にサインをしましたが、そこには移植を受けることを撤回することができる旨のことが書かれていましたが、前処置後は移植に進まないと命の危険があるとの記載もあり、前処置はそれだけ徹底的に患者の造血幹細胞を破壊してしまうということだと思います。

主治医の先生によれば、妻の場合の前処置は年齢的な基準もありミニ移植とのことで、若い人に投与するエンドキサンという抗ガン剤ではなく(フル移植)、多少緩めの抗がん剤と思われますが、フルグラ(5日間)とアルケラン(2日間)という抗ガン剤を使うとのことです。当然副作用があり主なものは、下痢や膀胱炎、口内炎(特にアルケラン投与のよる)、肺炎(放射線照射による)、心臓や肝臓、腎臓への障害。痛み止めのモルヒネを打つこともあるそうです。

移植を受ける患者は前処置から無菌室(個室)に入ります。空気中の雑菌が少ないクラス100または1000の部屋です。勿論抗がん剤投与により白血球数が極端に少なくなる(0.1未満)ので各種感染症を防止するためです。患者自身も感染予防のための努力が求められます。部屋から出られません、毎日のシャワー、抗菌薬、生ものは口にできません。面会も制限されます。

前処置の段階から輸血も頻繁(1回/2日程度)に行なわれます。出血の危険防止のための血小板輸血、貧血防止のための赤血球(ヘモグロビン)輸血です。アルブミン、グロブリン製剤の投与も行われます。

次回は移植後に生じる内容について投稿します。


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